『レベルupのお知らせ

おめでとうございます！
Lv.２になりました！』


私はベッドの上で上半身だけを起こした状態のままスマホと睨めっこをしていた。


今日は随分と悪い夢を見た。
その夢の延長のようなメールが、あのアプリから届いていたのだ。


「なんなのよっ…」


一人つぶやくと、スマホを投げつけた。
もちろん、下がベッドというのを確認した上で。


しかし、そんな気遣いも虚しくスマホは布団で跳ね返ると、しばらく空を舞い、音を立てて地面にぶつかった。


「ああっ」


私は慌ててそれを拾い上げると、画面に傷がついていないかを確認する。
幸い、傷一つ付いていなく、安堵の息を漏らす。