そう思い、部屋を出ると。


「柚瑠」


「お父さん?こんな朝早くからどうしたんだよ」


「…轟が動き始めた」


轟が?


ついに動き始めたか…。


3日も待てなかったのか、それとも…黒狼が白龍の味方についてることを知ったから?


「いつ襲ってくるかわからん。気は抜くな」


「了解」


お父さんに一礼し、家を出て車庫へ。


さすがに桃姫のバイクでは行けないからな。


柚瑠用のバイクに跨り、エンジンをふかす。


ん、調子いい。


ここから白龍の倉庫までは少し距離があるけど…。


この時間なら、車も少ないからすぐに着くだろう。


バイクを飛ばし、白龍の倉庫に向かう。


飛ばし過ぎたからか、警察に追っかけられたため、途中で巻いたりで結構時間がかかってしまった。


俺にしてはミスった。


まっ、無事に着いたからいっか。


バイクを端に止め、扉の前に立つ。