「桃姫がなんでここに…」


いや、それはこっちのセリフだから!


はぁ…第一声がそれってどうなの?


「あれが桃姫…。確かに存在感がすごいですね」


「やろ?!だから街で見かけても気づくはずやのに、今まで全然わからんかってん!!」


存在感?


そんなもの私にはあるのかな?


それと光汰、それは私が〝柚瑠〟になっていたからだと思うよ。


柚瑠の時は女という気配も消して、男になりきる。


そのせいもあって、隣にいても気づかなかったんだろうな〜。


桃姫と柚瑠では性別が違うから、同一人物って思わないだろうし。


「光汰、少し黙れ。近所迷惑だ」


「うっ…」


確かにもうすでに11時だし。


周りにはマンションもあるしね。


と、龍哉の意見にうんうんと頷いていると。


「桃姫、あなたに決闘を申し込む」


「「はっ?!」」


あ、光汰とハモった。


いやいやっ、今はそこじゃなくて!


決闘って…私と龍哉がケンカするってことだよね?