さてと、今日は久しぶりに実家に戻ろうかな。


お父さんにも報告したいし。


と、なると次の交差点で右に曲がらないと。


そう思い、右に曲がると前からチカチカと光るものがやってくる。


この時間にバイクで走る人珍しい。


時間はすでに10時半を回っている。


普段なら車もバイクも多いこの道は、この時間になると人1人歩いていない。


珍しいから気になるのかな?


まぁ、珍しいことも起こるってことで。


私には関係ないことだろうし。


バイクのスピードを落とさず、前からきたバイクとすれ違う。


…待って、今のバイク見覚えあるんだけど。


そう思い、私はバイクを止め、さっきのバイクを見る。


夜のせいであまり見えないため、メットを外して。


もちろん、フードは深く被るのは忘れない。


すると、数メートル離れたところでバイクは止まった。


しかもこっちを見てる?


メットを外したその素顔は〝俺〟のよく知っている顔だった。