「…わかった。寝た分がんばる…」


「うん、よろしく」


頭を撫でると、シノは微笑んですぐに眠りについた。


「…シノの気持ちもわかるけどね」


「ん?」


シノの気持ち?


「ユズさん、滅多に来ませんし、その様子だと家にもあまり帰ってないのでは?!」


「う、うん」


はぁ…っとため息をつく2人。


いや、ため息つかれる意味がわからないよ?!


家に帰らないのではなく、帰れないだし!


いつ轟が白龍を襲うかわからない状態で、家に帰るなんて私には出来ないもん。


「ユズ、少しはシノの気持ちも考えてやって」


「そうですよ!シノは…寂しいんです。ユズさんがいなくて」


そうだった。


なんで今まで忘れていたんだろう。


シノは人一倍寂しがり屋だってこと…。


「…うん、今度シノに会いに家に帰ることにする」


2人の目を見ながらそう返すと、2人は優しい笑みを見せてくれた。


「はい!シノもきっと喜びます!」


「はぁ…ユズは鈍感だからこの先が思いやられる」


「ユウ〜っ?!一言余計だよ!」


そして3人で顔を見合わせ、笑いあった。