過去を思い出して沈む。


遼『おい。どうした?大丈夫か?』


いつの間にかバイクを止めていた遼は私をのぞき込んでいた。


「大丈夫。」


どうやら、此処はローソンの裏の駐車場らしい。


目立つ建物などは全くない。


「ここ、どこなの?」


ぐるぐる見渡してみるけど全く知らない。


『俺のこの髪。嫌いか?』


不意に痺れるような低い声が聞こえた。

遼は長身。細マッチョ。

金髪&ロン毛は……似合わない。


『そうか、似合わないか。』


「何でわかるの!?」


さっきは絶対に声に出してないよ!?

『馬鹿、顔で分かるっつーの。』


不貞腐れたらしい遼。

不機嫌になったらしい遼。


「遼なら、茶色。非常に赤に近い茶色が似合うと思う。」



「そしたら、もっと落ち着いた雰囲気になる。もっとモテるようになると思うよ。」