つよがり


客観的side



「で?アイツの本名は?」



そう言った優の声は先程とは違った鋭い声だった




「アイツの、名前は優愛だよ

優しい愛って書いて優愛だ」



「苗字は」




優と葵の会話を

白と炎、翠は何も言わずじっと聞いていた




「苗字、は。俺達と同じ「違うっ!同じじゃない!」っ、姉ちゃん!!!」



「おい夏芽、どういう事だ答えろ。」




怒っているだろう優の声に


室内の空気は一気に冷えた




「優には、関係、ないでしょ」


「へぇ関係ない、ねぇ?」





コツ、コツ、コツ


静かな空間に優の靴音が響く


夏芽の前までくると


クイッと顎を掴んだ





「な、によ」




夏芽の顔が赤く染まる