つよがり


「姉さん」



葵?どうしたの?



「姉さん?よく、そんな事言えるね」

「っ!」




僕はずっと苦しんできたのに






「俺はっ「ねぇ、葵?」」




するりと手を葵の手に絡ませた





「この手を離したのは、誰?」

「っ!お、れは」





信じてたのに

葵だけは信じてたのに





「何があっても、葵だけは側に居てくれるんだと思ってた」


「姉さ「だけどっ!」」







同じ想いだと思ってた

だけど、それは僕の一方的な想いだった







「葵にとって、僕はどうでもいい存在だったんだね」



「違っ「違わないよ」」





葵、違わないんだよ


葵が違うと思ってるのは


きっと罪悪感からきてるんだよ









「あぁ、そうだ。この服、誰の?」

「それ、俺のーっ!!」



僕の問に応えたのは葵ではなく





「くろき、ゆう」



だった