当たり前のように全クリア出来なかった祈璃は早々にそれを投げ出して俺に押し付けてきた。

「……バイトどうすんの?」

家にあったお茶菓子をもしゃもしゃと後ろで食べている音が部屋に響いている。
夕飯はそれで済ませるつもりなのか。

「んー……」

「店長に話して、辞めれば? 男の方も少しはダメージくるよ」

「んー……それは、いいや。もう怒りは発散しちゃったし。留年しそうって言って辞める」

祈璃の成績を知ってる者としては、結構な嘘だと思う。学年でも上位層の成績優秀者だ。

ゴミ箱に放られたゴミ。