でも、シフトが被らない人の顔なんて分からない。

そう思うと、なんだか薄気味悪く感じてきてしまった。今まで捨ててきた剃刀の数々を思い出す。

「……アキ、知ってる?」

あたしがもしも刺されて死んだら、骨を拾ってくれるのはアキと堂本さんだけで良いと思う。

そこに三芳くんが出てこないことに、苦笑いしてしまう。

あ、堂本さんも嫌がりそうだなあ。それに二人だけで拾うのは大変そうかも。

「剃刀って不燃ごみなの」

あたしが、そんな簡単に死ぬわけないとも、思うけれど。




end.
20150221