思わず口元をおさえた。危ない、噴き出すところだった。

ローファーを履いて靴箱裏へ顔を出した。
そこには、堂本さんと三人の女子がいる。

靴箱に足をかけているのは、確か櫻庭さん。

「堂本さん、こんな所にいたの? 早く帰ろうって、お取り込み中?」

四人の顔が一気にこちらを向く。驚いている堂本さんが、少し緊張を緩ませてこっちに歩いてきた。

「今終わった」

「じゃあ帰ろ。アキとゲーセン行こ」

アキは既に校舎から出て、ゆっくりと歩き出していた。多分気遣ってだと思う。

「……あんた、いつからいたの?」