面倒そうにこちらを見て、徐ろにコントローラーを持った。ゲームのこととなると人が変わる。

「最初のステージでどうして手こずるかな」

「そんなの作ったひとに言ってよ」

「作ったひとはクリア出来ると思ってファーストステージに入れてんだよ」

「こーゆーの向いてない気がする」

すいすいすいーと進んでいくテレビ画面を見て膝を抱える。既にアキのベッドの上は島みたいにペットボトルと個包装のチョコレートが散らばっている。
全部あたしが持ち込んだのだけど。

反対に歩く為にしか存在しないような部屋の床を見る。