……それが言いたかったのかよ。

女って何考えているか分かんね。

部屋に入ってベッドを見ると祈璃が毛布を被っていた。

「祈璃、ナツが作ってくれた」

毛布から顔を出してこちらを向く。
顰まった眉が気になるけれど、一応顔を出したので気にしないことにした。

「お腹空いた……」

さっきナツに言われたことを思い出して「すみませんね」と謝る。

起き上がった祈璃は俺の中学の時の体操服を着ている。俺はクローゼットの奥から自分のなるべく着ていない服を出そうとしたらそれが出てきただけであって、決して俺の趣味とかではない。