土曜日なので学校が空いてない。

二人は仕事らしく、「寝坊した!」と言いながら朝からドタバタと家を出て行った。

エアコンのついた部屋から出ないというのは不健康でとても贅沢だと思った。
自分の部屋に閉じこもって、取り寄せた過去問をペラペラと捲った。

堂本さんに今日の予定を聞くと、予備校だと瞬時に返ってくる。休み時間だったのかな。

藤沢さんの連絡先は……知らない。

予備校に行ってないみたいだから、家で勉強しているか、公共の図書館にいるか。
それともバイトしているか。

背もたれにかかりつつあった背中を離す。

勉強しよう。