昼近くになると続々と人が集まってきた。未だ部活を引退していない三年生がドタバタと席取り合戦をしている。

夏休み中の食堂はやっていなかったので、図書館の廊下にある椅子に座って昼ご飯を食べる。

「飲食大丈夫で涼しいところ探すのも一苦労」

「殆どは予備校とファーストフードに振り分けられて、残った奴らが来てるって感じだけどね」

「そういえば、アキは大学決まってるの?」

玉子のサンドイッチを口に入れる。
アキはおにぎりをレジ袋の中から出した。

堂本さんの第一志望はなんとなく聞いた。ここら辺では文系科目で一番名の知れた私立大学。
推薦を貰えたら良いと言っていた。