燦々と日差しがアスファルトをじりじりと焼き尽くす。

「うるさーい!」

「祈璃の方がうるさいよ」

「このあたしがうるさいって言ってるんだから静まって!」

「蝉に対してイノリズム発揮してもね」

駅でアキとばったり会って、学校へと向かっている。
夏休み中は指定の教室が自習室として開放されていて、受験する三年や意識の高い一年二年が机にかじりついている。

去年も一昨年も使っていないし、家でも出来るから良いと思っていたけれど、先生に質問する為に今日は来てみた。

朝からいる人は数人で、アキと並んで後ろの席に座る。