終業式が終わった。 まずまずな結果を記した通知表を持って、私たちはファミレスで昼食を取っていた。 「二人は予備校行くの?」 「ううん。図書館で勉強する」 「いのりちゃんて頭良いよね」 あ、と気付いたときにはもう遅い。 ドリアを食べていたいのりちゃんがきらきらとした目でこちらを見ていた。 あーあ、とその隣に座る彼が遠い微笑みを見せる。 「うん! あたしって可愛いし素敵だし天才!」 「……分かった、うん、分かった」 いのりちゃんに勉強法を聞くのは無意味だということは分かりました。