少しすると行列ができて、ピークを過ぎると人が減る。調理班の人がホットプレートの熱を止めた。

「ちょっと材料取りに行ってくるね」

近くにいて暑いんだから、調理する人はもっと暑いはず。パタパタと手で扇ぎながら調理班が教室から出ていく。

「休憩もしてきて大丈夫だよ、ストックあるし」

「ありがとー」

藤沢さんの言うとおり、あまり人が来なくなったので、パックは積む程残っている。

背の高い後輩くんも来てくれたし、すーちゃんママは昨日来たからもう来ないし。ナッコちゃんは仕事だって言っていた。

「藤沢さん、家族来ないの?」

パックを数える藤沢さんに問う。