文化祭の出し物が決定した。

ということを、堂本さんから聞いた。

「演劇?」

「駄菓子屋」

「漫画喫茶なら行ったのになあ」

「じゃあ何で演劇を聞いたの」

ローファーを履きながら呆れた顔をする堂本さん。アキがその後ろからこちらに近付くのが見えた。

「アキも堂本さん主役の演劇見たかったよね? ブレーメンの音楽隊」

「結構なチョイス。俺、あんまり内容知らない」

「あたしもよく知らない」

「何言われても駄菓子屋なんですけど」

「うちのクラスって決まったのかなー?」

アキに問いかけて、気付く。