え、と堂本さんの怪訝なお顔をなさった。 「え」 「私、作曲してるのかと思ってた」 「アキ! 堂本さんがあたしに作曲の才能があるって!」 「おめでとう」 「そんなこと言ってないんだけど!」 アキが笑って、UFOキャッチャーにコインを入れる。チャランチャランと小気味良い音がした。 あたしは堂本さんと並んでその腕を見る。 上手い爪運びに最初は白目を向きそうになった。ゲームをやってるからってゲーセンの店員さんに警戒される人間はそういない。 簡単に二つのヌイグルミを取ってくれた。