エリックは眠れずに朝を迎えていた。

朝食を食べ終えると、ルドルフの所に来ていた。







「エリック…」


「…フローラがあいつと結婚したら、アングリア王国のみんなは元に戻るの?」


「あぁ。私が王位をブライアンに受け渡した瞬間に、だ。」


「国王になる儀式ってあるの?」


「結婚式の途中にあるのだ。私の冠をブライアンに受け渡し、ブライアンがそれを付けて誓いのキスを交わす事で儀式は終了だ。」


「…意外と簡単なんだね…」


「そうだな。…だが私はそんな簡単な儀式もできなかったのだ…。」

「もういいよ、そんな悲しい顔しなくて…今日で全てが元通りだから。」