ありがとう、と言ってあたしは自分の席から離れる。
次のやつ、やっとかないと。
早めに終わらせた方がいいよね。
とその時、女子実行委員の野崎さんが目に入る。
何やら財布を持ってどこかに行こうとしていた。
「野崎さーん、どこ行くの?」
「えっ?あ、中谷さん……ちょっと買い出しに行こうかなって」
買い出し?
「1人で?」
「うん、足りないものあるって言ったから、買いに行くの」
「じゃあ、あたしも行くよ!」
あたしは野崎さんの手を握る。
「え、でも悪いよ……迷惑かけられないし」
迷惑だなんて思わなくていいのに。
つい心の中でそう思ってしまう。

