小さい頃によく訪問した、大きな家。 そこの表札は、確か市原って書いてあったような気もする。 「本当だよ……全て」 大樹くん、動揺してる? もしかして、ううん、もしかしなくても。 あたしの思った通りならば。 「大樹くんも何か、嫌な思い出があるの?」 「っ……」 大樹くんの動揺が、目に見えた。 それを知らなきゃ、あたしは支えられない。 「大樹くん、教えられることだけでいいから……教えてほしい」 あたしは、大樹くんの手をギュッと握った。