「?」

私は首を傾げた。

「手!寒いだろ…………」

と、私の手を握った仲田。

そして、ずんずん進んでいく。

あ、耳が赤くなってる。

私は、それに気づき小さく笑った。

「今日は、何処に行くの?」

そう、実は私、何処に行くか言われてないのだ。

「映画。」

「映画かぁ。どんなのを見るの?」

私は、仲田を見た。

「感動もの。犬と余命わずかの少女の日記を元にした映画。」

あ、

「それ、知ってる。私、前から見たかったの!」

「うん、何となくこういうの好きだろうなって選んだ。」