「ん?」


「……ゆっくり、休んでね!」



どうしてだろう。


これ以上踏み込むべきじゃないような、そんな気がして。


笑顔でそう言い残し、私は部屋を出た。



──……



──ピピピピ、ピピピピ、ピ。



「ん、う~ん……」



煩い目覚まし時計の音に起こされた私は、寝ぼけ眼でそれを止める。


身体を起こしカーテンを開けると、日の光が眩しく部屋に差し込んだ。


私は普段通りパジャマから制服に着替えてカバンを手に取ると、ほんの少し急いで1階へ降りた。


すると──。