「あ、白雪と色違い」


「ん?」



突然の声に目を丸くして振り返ると、水色のイルカのストラップを持った犀川くんが立っていた。


彼の手元にあるストラップは、ケータイにつけようと思ってカゴに入れたピンクのものと同じ種類なのである。



「“袖振り合うも多生の縁”っていうけど、ほんとなのかもしれないね」


「そで……?」



朗らかに笑う彼に、私はその場でハテナを浮かべた。


どういう意味なんだろう?



「あ、師匠の分のお土産買いたいんだけど、一緒に見てくれない?」


「うん、いいよ」