犬系男子を被った王子様





「ここにx-2を代入し――」



授業、私はチラッと離れたところに座っている香を見つめる。



『まだ、修也の事が好きな自分がいるの…』




香も辛いんだろうな…。
小さくため息を漏らす私。



にしても、宇佐川君のあの笑顔。
輝いてたなぁ。



頬を少し赤く染めて、照れ臭そうにしている姿。


まるで……?まるで?まるでなんだろう…。



そして、私は別のことに悩まれ続けた。