犬系男子を被った王子様





教室に入ると犬川くんの姿は見当たらない。



「あ、れ?」



私が疑問に思ってるとケータイがなる。




「!!香…私一時間目ちょっと開けるね…」



「えっ!……まぁうん分かった…」



香はかなり驚いていたが納得してくれた。


普段走らない廊下を少し小走りで走る私――。
目的地はそう―。




ここだ。




――――ガチャ…



ドアを開けるとやはり風が舞い込んでくる。