犬系男子を被った王子様




「チッ…香、、また、」


水瀬君はそう言うと歩いて私達の前から姿を消した。
そこ瞬間香がホッとした表情で宇佐川君を見る。



「ありがとう宇佐川君、お陰で助かったわ…」



胸を下ろすように、香は宇佐川君にお礼をいった。



「良いんだよ天川さん…気にしないで、行こっか…」


「うん、、」


そう言って宇佐川君と香は歩き出した。
私も二人に続いて歩こうとすると、



グイッ!



「ヒャ!」

突然手首を捕まれ後ろに引っ張られる。
それと同時に誰かとぶつかる。
フワッと香るこの香りは一人しかいない。



「おはよう♪猫宮さん!」


「おはよう、犬川君…元気だね…」



朝から眩しい笑顔を見せる犬川君。