きっと会いに行ったところで、門前払いだ。

疲れてるんだ。
2日滑って、長距離運転して。
運転――は、言い訳か、真中は克之に任せっきりだった。
でも本当に、疲れてるんだ。


今、何も考えたくない。
この疲労感に身を任せて、寝てしまいたいんだ。


「手遅れに、なるよ」


返事はしなかった。
彼女の板をキャリアから降ろして無言で押し付け、そのまま、運転席に乗り込んでサイドブレーキを下げる。

「圭輔! 本当にいいの!?」


――追いかけてきた声は、いつまでも頭に残った。