WILL ~あなたの願い、叶えます~

「……ごめんなさい、圭輔くん」


彼女――ずっと俯いていた望月香奈が、ほんの小さな声で沈黙を破ろうと試みたけれど。

それに応える言葉は浮かばなくて、だけど彼女を責めるのはお門違いだとも分かっていて。

結局そのまま、沈黙を通した。


手の中のケータイは、由紀を探して動き回る。

もう繋がらない電話番号、メールアドレス。
もう繋がらない、死にアカだけ残したSNS。

そして、今までは由紀が使っていなかったはずのサイトの。
由紀かどうかも分からない誰かのページを。


俺と由紀は終わってない。

俺は悪くない。

元はと言えば。