今日の日付の日記。
俺たちがついさっきまで滑っていた、丸沼高原のスキー場の名前。
そして――『彼氏と別れた』。
「――……由紀じゃねえよ」
「え、でも」
「別れてねえんだよっ!!」
声が荒んで、車内は静まり返った。
由紀じゃない。
あいつなワケない。
俺たちは別れたわけじゃない。
終わったわけじゃない。
だって俺は何もあいつを裏切ってないし。
あいつの、ただの誤解だし。
だって俺たちは、ちゃんと話すらしてない。
話せば。
ちゃんと、話さえすれば。
終わったわけがない。
「別れてなんか――」
言葉が、詰って。
色んなモノが、見えなくなった。
俺たちがついさっきまで滑っていた、丸沼高原のスキー場の名前。
そして――『彼氏と別れた』。
「――……由紀じゃねえよ」
「え、でも」
「別れてねえんだよっ!!」
声が荒んで、車内は静まり返った。
由紀じゃない。
あいつなワケない。
俺たちは別れたわけじゃない。
終わったわけじゃない。
だって俺は何もあいつを裏切ってないし。
あいつの、ただの誤解だし。
だって俺たちは、ちゃんと話すらしてない。
話せば。
ちゃんと、話さえすれば。
終わったわけがない。
「別れてなんか――」
言葉が、詰って。
色んなモノが、見えなくなった。


