WILL ~あなたの願い、叶えます~

「じゃ、いいのね?」

「大丈夫、後で由紀ともめたらちゃんとうちらも説明するから」

コロリと、『全員で追いかける』案はなかったことにされる。
滑りたいのがみんなの本音だから、実にあっさりとそれは決まった。

「じゃ、とりあえず今日を楽しもうぜ!」


ケータイが繋がらないということが、どれだけ大きな意味を持つのか。

この時俺はまったく気付いていなくて。


自分は悪いことをしていないから――だから、すぐに許されるのだと。
信じ込んでいた。


どこかで由紀に、甘えていた。