傷付いてなどいない。
騙されたわけでも、利用されたわけでもない。
お互い合意の上でただ、一時の欲を満たし合っただけ――そう言い聞かせて、そういう女のふりをしていれば楽だった。
泣かなくて済むから。
溺れなくて済むから。
だって私は最初から恋なんか、してないんだから。
ずっとそうやって、きたのに。
「なんでそんなに虚勢張ってる? 本当は怖いクセに。あの友達に取られたっていうセフレ、割り切ってたとか嘘なんだろ」
――克之のことが、確かに好きだった。
なんでこの人には、分かってしまうのだろう。
騙されたわけでも、利用されたわけでもない。
お互い合意の上でただ、一時の欲を満たし合っただけ――そう言い聞かせて、そういう女のふりをしていれば楽だった。
泣かなくて済むから。
溺れなくて済むから。
だって私は最初から恋なんか、してないんだから。
ずっとそうやって、きたのに。
「なんでそんなに虚勢張ってる? 本当は怖いクセに。あの友達に取られたっていうセフレ、割り切ってたとか嘘なんだろ」
――克之のことが、確かに好きだった。
なんでこの人には、分かってしまうのだろう。


