――シャワーの音で目が覚めた。


ひと目で分かる、ホテルの一室。
ベッドではなく、2人掛けのソファに寝かされていたらしい。


ベッドはふたつあった。
ラブホテル、ではないところが、少しだけ気分を良くする。

当然あの男がここへ運んできたのだろう。
男が私を担いできたのか、それとも私は自力で歩いていたのかすらも分からない。