WILL ~あなたの願い、叶えます~

「あ、ほんとに美味しい」

「だろ?」


付きだしで出された牛たたきは、一口頬張っただけでこの店のメニュー全部に期待が膨らむ美味しさだった。
別に彼を褒めたわけじゃないのに、何故か得意げなどや顔をされる。


「クリスマスデート向きではないけど、普段ちょっと飲みたい時にはいいね」

「デートなら違う店選ぶって」


そういう店も知ってます、とでも言いたげな目が癪に障った。

私には赤暖簾がお似合いとでも?
いや、ここの料理に文句はないけど。
雰囲気の問題だ。