「おはよ、由紀」

目覚めは。

想って泣いた、愛しい人のどアップ。

「……夢、かな」

それとも、やっぱり。
煙突のある家には、サンタクロースが来るとか。

「はは」

「何、寝ぼけてんの?」


――ッ!


髪を撫でられた感触が、あまりにもリアル。

「……圭輔!」

飛び起きた。
バランスを崩した圭輔が、ベッドとベッドの隙間に尻もちをつく。

「ってぇ」

「あ、ごめん」

顔を見合わせて。

頭ん中は、疑問だらけで。

でも。