WILL ~あなたの願い、叶えます~

食事を終えて部屋に落ち着いたのは、8時前後だったと思う。
気もそぞろで、あんまりはっきりしたことは覚えていない。

ほんの数十センチの隙間を開けて2つ並んだベッドは、追い打ちをかけるように心の隙間を刺激した。


「おい、大丈夫か?」

「え、あ、はい。ちょっと疲れが出た、かな」

手早く荷物の整理を終えたらしい店長が、心配そうに声をかけてきて気が付いた。

……すみません、ここ着いてからしばらく、あなたの存在忘れてました。