WILL ～あなたの願い、叶えます～

質問、なんとなく流されたけど。
滑りながら決めてるトリックを見る限り、この人は結構パーク好きなのだと思う。

だけど竹内さんと一緒にあっちにいかないのは、私に合わせてくれてるから、なのかも。

「七瀬は自己紹介でスピード狂って言ってたの、あれマジだったな」

うん、私は風切って走り抜けるのが好きなの。
だから上から下まで、ほとんど直滑降。


「次、タイムアタックしません？」

「いいね。何か賭けようか」

「賭け？」

ニッと黒そうな笑いが見え隠れしたところで、リフトは降り場に到着した。