外はもう、だいぶ明るくて。

「あ、見て」

「ああ、朝日。――まぶし」

太陽が、昇る。

ルーフに付いたコンソールからサングラスを取って装着した店長が、

「着くまで寝てろ。ガッツリ滑るんだろ、2人とも」

言ったのが早かったか、落ちたのが早かったか――。


イブはまだ、始まったばかり。


裏切られた、勘違いは覆っても。
会いにこなかった事実は、覆らない。

本当なら一緒にいるはずだった圭輔がいない、クリスマスイブ。


AM6:50 一旦寝落ち