WILL ~あなたの願い、叶えます~

目の前に立っている、無駄に縦にデカいこの男、Keyを名乗る人物は。
私のスマホに登録された数少ないデータから検出される、『鍵本聡史』という人物は。

店長、……だ。


え、なんで!
なんで!?

だってKeyって、女の人でしょ!?
てか、なんでこの人驚いてないの!?


「あのさ、七瀬」

私の大荷物をひとつひとつ車の上のルーフボックスに積み込みながら、店長は背を向けたまま言った。

「まだ夜明け前だから、ちょっと静かにね」


……腹が立つほど、冷静な声で。