僕が本気で謝ったのに何で皆笑うんだ?

「ッチ。」

何で謝ったのに舌打ちされるんだ?

「月さん、それは謝ったことになりま  せんよ。」

笑いを堪えながら、答えてくれたけど、どこが謝ったことにならない?

『……………何で?』

「月ちゃんってバカなんだね♪」

一番犬さんには言われたくない。

「お前、マジか。」

俺様総長何で僕を可哀想な目で見るんだ。

『僕。帰る。』

だんだんイライラしてきた。

「帰らせないよ。姫になると言わな   いとね」

いぬさんは、そういってドアの前で邪魔してきた。しかも、だんだん笑顔が怖くなってるし
いぬさん見た目通りしつこい。
けど、別にドアがあるところだけが出口じゃない。

僕は走ってドアと逆方向、つまり、
フェンスに向かった。

ヒョイ

このフェンス低い。ちゃんと防犯対策しないと危ない。

『Good bye』

そして、僕は屋上から飛び下りた。
清龍が何故か慌てていたけど。別に
このくらいなら楽勝。

スタッ

着地成功。

あ、そういえば るー の存在を忘れていた。

『るー 大丈夫?』

[大丈夫]

ん?幻聴?

『るー、さっきしゃべった?』

ニャー

やっぱり気のせい?
そうだよね。猫はしゃべらないよね。

『けど、もし、るー が喋れたら
 いーな。そしたら、いっぱい
 おしゃべりできる。
 そう思わない?』

ニャー

返ってきたのは猫の鳴き声のみ。
そのあと、僕は、理事長室に向かった