すると、

「棗君もかわいそー。
 こんな女に騙されてー、
 まさか、バツgameって知ったら
 悲しむと思うよー」

は?バツgame?
頼む、嘘だと言ってくれ。

「なによっっ。
 言ったのはあんたたちなんだか    ら。
 しかも、あいつ、ヤらせてくれない  し。」

俺は、乱暴にドアを開けた。

『おい、どういうことだよ!』

「ん?なんのこと?」

笑顔で言う捺魅が無性に腹立つ。

『とぼけんじゃねー!
 バツgameで俺と付き合ってたの   か?』


捺魅の友達は空気を読んで出ていったそして、捺魅は溜め息をついた。

「そうだよ。
 バツgame。何、本気にしてた    の?」

嘲笑うような表情で俺を見つめる。

『…………』

「ハハッ、おっかしー。
 別に棗のこと好きじゃなかった。
 けど、顔が良かったから、付き
 合ってあげただけ♪」

『お前、潰す。』

俺は怒りで震えていた。

「棗に何ができるの?
 私は、餡倍ホテルの令嬢だよ?」

俺は自分の家のことを今まで言ってなかった。

『俺は、堺堂ホテルの跡取りだ。』

そしたら、捺魅は顔色を青くして、
捺魅は言った。