水泳のお時間

「ゴーグルをすれば水中に潜る怖さも多少やわらぐと思うから。よければ使って」

「あ、ありがとうございますっ…」

「じゃあゆっくりでいいから少し潜ってみようか。準備はいい?」


瀬戸くんの言葉に、ゴーグルをつけたわたしは大きく頷き返した。


それを見て瀬戸くんは一瞬微笑んだかと思うとこっちに歩みより、器用にわたしの体を引き寄せる。


そしてまるで上から覆うようにきつく抱きしめられてしまった。


…えっ?


「っあ、あの…」

「いくよ。息を吸って」


その瞬間、ギュッと瀬戸くんの抱きしめる腕が強くなった気がして。


驚いたのもつかの間、どんどん肩が水中へと沈み始め、わたしは慌てて息を吸った。