水泳のお時間

「あれ?もしかして平泳ぎの仕方知らない?」

「そ、そういうわけじゃ…でも…」


しばらくそのまま泳ぎ始めることが出来ずにいると、瀬戸くんが顔を傾けてきた。

動揺したわたしはとっさに言いかけた言葉をつまらせる。


けれど思い切ってその意図を伝えようと顔をあげようとしたその時

直前で瀬戸くんに手首をつかまれた。


「そっか。いいよ。じゃあこっち来て」


驚いて顔をあげた時にはもう、わたしの腕は瀬戸くんの手に引かれ

プールの隅へとつれて行かれてしまっていた。


一体何を始めるのか戸惑っていると

わたしはそのまま瀬戸くんにプールの端の部分を両手で掴まされる。


「せ、瀬戸くん…?」

「ちゃんとつかまっててね」


不安げな表情を隠せずにいるわたしに向かって、瀬戸くんはただ静かに微笑んだ。

その瞬間、わたしの心臓がドクンと音をたてる。


…?

なに?


わたしはこれから何をされてしまうの…?