水泳のお時間

「桐谷。ビート板は離しちゃだめだって言っただろ?これじゃいつまで経っても泳げるようにならないよ」

「は、はいっ…」


瀬戸くんは淡々とした表情でわたしを叱ると

思わず手離してしまったビート板をつかまえてわたしの手元に戻した。


それでもなお瀬戸くんの腕はわたしのお腹を抱えあげて支えたまま、離してくれる様子はなくて…。


まさか瀬戸くんにそんな場所を触られるなんて思ってもみなかったわたしは、あっけなく体を抱えられてしまっている一方で…

恥ずかしさから思わず涙が出そうになってしまう。


だけどそんな事をしたらますます瀬戸くんに嫌われてしまう気がして

わたしは必死に涙をこらえながら、今度は絶対に離すまいと

今まで以上にビート板を握る手に力をこめた。