その日の夜は、何も手が付けられなかった。
夜ごはんもノドを通りそうになくて、わたしは自分の部屋にこもったまま…
ベッドにうずくまり、膝をかかえる。
…明日は、瀬戸くん以外の人から……小野くんに水泳を教わらなくちゃいけない。
本当はこんなこと、考える余裕もないくらい不安で、正直怖いけど
それは瀬戸くんが判断して決めたことだから、
わたしもわたしなりに精一杯がんばらなくちゃと思う。
でも何よりわたしは…わたしが本当は一番、心配しているのは
瀬戸くんが、もしかしてわたしを、わたしの事をその……
諦めてしまったんじゃないかって、そう思ったから。
そしてもし、もしもこのままずっと小野くんに水泳を教わる事になったら……。
「…っ…」
その先を考えるのが怖くて、わたしはとっさに布団を頭までかぶると、ギュッと目を強く押しつぶる。
…胸の痕が、やっぱりまだ痛い。
いつもなら毎晩枕元のすぐ傍に置いて、一緒に眠っていたはずのゴーグルも、今はここに無くて……
見えない明日に、ただただ不安を募らせながら
わたしは、眠れない一夜を過ごした。
夜ごはんもノドを通りそうになくて、わたしは自分の部屋にこもったまま…
ベッドにうずくまり、膝をかかえる。
…明日は、瀬戸くん以外の人から……小野くんに水泳を教わらなくちゃいけない。
本当はこんなこと、考える余裕もないくらい不安で、正直怖いけど
それは瀬戸くんが判断して決めたことだから、
わたしもわたしなりに精一杯がんばらなくちゃと思う。
でも何よりわたしは…わたしが本当は一番、心配しているのは
瀬戸くんが、もしかしてわたしを、わたしの事をその……
諦めてしまったんじゃないかって、そう思ったから。
そしてもし、もしもこのままずっと小野くんに水泳を教わる事になったら……。
「…っ…」
その先を考えるのが怖くて、わたしはとっさに布団を頭までかぶると、ギュッと目を強く押しつぶる。
…胸の痕が、やっぱりまだ痛い。
いつもなら毎晩枕元のすぐ傍に置いて、一緒に眠っていたはずのゴーグルも、今はここに無くて……
見えない明日に、ただただ不安を募らせながら
わたしは、眠れない一夜を過ごした。



