水泳のお時間

瀬戸くんに言われたとおり、わたしは恐る恐る自分の脚を開いてみせた。


でも…少しだけ。


本当はまだ開けるのに、わざと途中で止めてしまったわたしに、瀬戸くんが下ろしていた目線をあげてこっちを見る。


「それが限界?違うだろ?」

「…っ」

「最後まで開いて」


瀬戸くんに言われてしまい、困ったわたしはとっさに視線を泳がせる。


どうしよう…

だってこれ以上脚を開こうとしたら…


「桐谷」

「はい…」


それでも理由は話せなくて動けずにいたら、瀬戸くんに名前を呼ばれてしまった。

そのまま有無を言わせないような視線に、逆らえないわたしは仕方なくコクンとうなずき返す。


そして、床に置いた手に力を込めると

そのままゆっくり…さっきよりも大きく両脚を広げた。


「……っ…」


その瞬間、わたしはとっさに瀬戸くんから顔を背けた。


…恥ずかしい。

一応手で前を押さえてはいるけれど、これ以上開いたら中が見えてしまいそうで

そして、もしもちょっとした拍子でスカートがめくれてしまって

自分が今生理中だと言うことを一瞬でも瀬戸くんに気づかれてしまったら、って。


そう思ったら気が気じゃなくて、瞼をきつく押し閉じたまま…その目を開けられなかった。