The Gift From Santa~季節はずれの贈り物~


「では、よろしくお願いします」


リビングを出てすぐの鈴が寝ている部屋に入る十弥に敬礼のポーズ。

十弥は、慎重に、音を立てないようにドアノブに手をかける。

手には、たこ焼き器の入ったラッピングされた箱。

たこ焼き器なら、家族で楽しめるし、ずっと使える。

何より、鈴の大好物なのだ。


『いってきます』


口パクでそう伝えると、暗闇の中に姿を消した。

どうか、鈴が起きませんように……!

部屋の前で手を合わせる。

南無阿弥陀物、南無阿弥陀物……

……あ、これは念仏か。

数十秒後、暗闇からリビング光が微かに漏れる廊下にゆっくりと十弥が出てきた。

手には、何も持ってない。

ダブルピースをする十弥。

プレゼント、お届け成功。

部屋から出てきた十弥にもう一度敬礼のポーズ。

そして、ゆっくりハイタッチ。

これで一安心。

あとは、明日、プレゼントを貰った鈴の反応。

喜んでくれるといいな。

喜んでくれるよね。