「もう、転校手続きは済んである。丁度、クリスマスの日に引っ越すだ」 「は?!クリスマスの日?!なんで?!」 頼によって、クリスマスだなんて…… お父さんのやけに冷たい声が胸に突き刺さって、現実なんだって、嫌でも教えられる。 友達ともお別れしなきゃいけないし、やり残したことだっていっぱいある。 今は、十二月中旬。後何ヶ月っていうのに。 あと、一番大事なこと。 まだ、守れてない。 それまで、あたし、あいつと離れたくない。 クリスマスは、あいつと── 十弥との、約束の日だ。